「わたらせ未来基金」は、かつて鉱害によって自然が大きく損なわれた渡良瀬川流域の再生を目指して、2001年に活動を始めました。失われた森林や湿地の自然を取り戻し、コウノトリやトキが生息できる持続可能な流域社会をつくることを目的としています。2019年には法人化し、行政や企業、地域住民とつながりながら、自然と人が共に生きる環境づくりに取り組んでいます。
主な活動は、湿地の保全・再生です。渡良瀬遊水地では、外来種の駆除や在来種の植生回復、ヨシを利用した腐茎土での植樹などを通じて、生態系の多様性を守る取り組みを進めています。また、足尾の緑化活動や、生きもの調査、子どもたちとの環境学習にも力を入れており、県内の小学校でも「ガイド」教材として活用される仕組みを作っています。
活動の柱は、ラムサール条約に基づく「保全・再生」「賢明な利用」「交流・学習」の3つです。地域の自然を守り、次世代へつなぐため、定期的なモニタリングや学習会、交流イベントなども開催しています。
当初の目標は、2040年にコウノトリを繁殖させることでしたが、様々なつながりで2020年に実現できました。今後は、トキをこの地で繁殖させるなど、100年後の自然を見据えた取り組みを続けていきます。
人と自然、人と人のつながりを大切にしながら、これからもコウノトリ“も”舞う渡良瀬遊水地を未来へつないでいきます。(2025.8月)
(理事長 青木 章彦さん)
「渡良瀬遊水地コウノトリ交流館」 4月~9月(9:30~17:00)、10月~3月(9:30~16:00) 〒329-0223 小山市下生井865-1
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